21世紀出生児縦断調査(平成13年出生児)第23回調査
Ⅰ 本人の状況(回答者全員について)
1 調査対象者の現在の状況
⚫︎調査対象者の現在の状況について、在学者は18.9%、就業者は63.5%となっており、前回(第22回)と比べると、在学者は大幅に減少し、就業者は大幅に増加している。また、在学者は、大学院(専門職大学院を除く)に在学が5.2%、大学に在学が11.9%となっている。
⚫︎就業者の最終学歴は、大学卒が54.7%と最も多く、次いで、高等学校卒が19.9%、専修学校・各種学校卒が16.7%となっている。
Ⅲ 就業者の状況
1 現在の仕事内容
(※「就業者」には、「在学しながら、就業している者」を含む。以下同様。)
⚫︎就業者の職種をみると、「専門職・技術職」(31.3%)の割合が最も高く、次いで、「事務職」(18.6%)、「販売職」(15.1%)となっている。
2 現在の仕事を選んだ理由
(※就業者のうち、この1年間に新たな仕事をはじめたと回答した者に係るもの)
⚫︎現在の仕事を選んだ理由をみると、「自分の興味や好みに合っているから」、「自分の能力や適性が生かせるから」と回答した者の割合が比較的高くなっている。
3 初職に関する就職活動開始前の希望度と満足度(新規)
⚫︎初職でついた仕事に対する就職活動開始前の希望度について、「希望していた」「やや希望していた」と回答した者の割合の合計は74.0%となっている。
⚫︎また、初職で就いた仕事に対する就職活動開始前の希望度と、その仕事に対する満足度の関係をみると、初職で就いた仕事について、
・「希望していた」と回答した者は、「満足していた」「やや満足していた」と回答した割合の合計が8割を超えているのに対して、
・「やや希望していた」「特に希望していなかった」と回答した者では、その割合の合計は、それぞれ54.7%、28.7%となっている。
4 仕事についての考え方
(※就業者のうち、前回(第22回)まで在学者であった者に係るもの)
⚫︎仕事についての考え方について、第20回から今回(第23回)までの傾向をみると、
・「働くとやりたいことができなくなる」「時間が縛られた生活になる」の各項目において、「そう思う」「どちらかというとそう思う」と回答した者の割合の合計は、ほぼ毎回増加している。
・一方、その割合の合計は、それ以外のの各項目において、今回(第23回)、前回(第22回)より減少しているが、「働くことでいろいろなことが経験できる」「社会に貢献する手段である」の各項目において、常に8割を超えている。
5 現在の仕事に対する認識(新規)
⚫︎現在の仕事に対する認識について、
・「現在の仕事は、学校で学んだことが生かせる」という質問に対して、「とてもあてはまる」「ややあてはまる」と回答した者の割合の合計は、全体で52.2%となっており、「高等専門学校卒」が73.5%、「専修学校・各種学校卒」が69.3%を占めている。
・また、「現在の職場は、自分の能力を発揮できる」という質問に対して、その割合の合計は、全体で73.2%となっており、「高等専門学校卒」と「専修学校・各種学校卒」では約8割を占めている。
・一方、「高等学校卒」では、その割合の合計は、「現在の仕事は、学校で学んだことが生かせる」という質問に対しては、32.3%であるが、「現在の職場は、自分の能力を発揮できる」という質問に対しては64.6%を占めている。
6 現在の仕事等の満足度(新規)
⚫︎現在の仕事等の満足度について、全体でみると、「満足している」「どちらかといえば満足している」と回答した者の割合の合計は、「職場の人間関係」が70.8%、「現在の働き方(正社員・アルバイトなど)」が67.8%、「企業等の事業内容」が66.3%を占めるなど、多くの項目において、比較的割合が高くなっている。
⚫︎一方、「給料」については、「どちらかといえば不満である」「不満である」と回答した者の割合の合計が34.0%を占めている。
⚫︎他方、最終学歴別にみると、「満足している」「どちらかといえば満足している」と回答した者の割合の合計は、各項目において、他の学校種に比べて、「大学卒」や「高等専門学校卒」が比較的高くなっている。
※用語解説 セルフエスティーム
自己肯定感あるいは自尊感情ともいい、自分自身を価値あるものとして尊重する感覚をいいます。基本的な価値を実現することにより、自分自身を信頼し、様々な事柄に前向きに取り組む意欲や満足感につながります。このような自己の尊重は、自分自身だけでなく、周囲の人々のありのままを受け入れる上で重要となります。
こころの耳
